米国株配当は配当控除が受けられない

所得税

新型コロナ感染拡大で株式市場が急落した3月頃から新たに株式投資を始めた方が多いみたいですね。
投資先の一番人気は米国のようです。

米国株投資を始めた方は今後配当金が得られると思います。
配当金は確定申告することで節税に繋がるというはなしを聞いたことがあるかもしれませんが、残念ながら米国を含む海外株式の配当金では節税にはつながりません。

節税の根拠は配当控除

株式の配当金を確定申告すれば節税につながるというはなしは配当控除を根拠にしています。

それでは配当控除とは何でしょうか?

配当控除とは総合課税を選択して配当金を確定申告した場合、配当金に一定率を掛けた金額を所得税から控除できる制度です。
(本当は住民税からも控除できますが、説明を簡単にするため所得税のみに絞ります)

配当金は支払時に所得税15.315%、住民税5%の合わせて20.315%が源泉徴収されます。
配当金に関する納税はこの源泉徴収で完結し、本来は確定申告の必要がありません。

しかし配当金と他の所得(給与や事業等)を合算(=総合)して確定申告した場合には、配当金に10%を掛けた金額を所得税から控除できるのです。
(高所得者には制限があります)

総合課税の所得税率が10%なら配当金にかかる所得税はゼロにできます

つまり何もしなければ源泉徴収で15.315%かかる配当金の所得税が、総合課税で確定申告するとゼロにできるのです

 

米国株の配当金は配当控除が使えない

配当控除は総合課税で適用される所得税率次第では配当金の所得税をゼロにできます。
しかし、米国株を含む海外株式の配当金では使えないのです

配当控除が適用される配当金は国税庁HPより以下のとおりです。

日本国内に本店のある法人から受ける剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配、金銭の分配、証券投資信託の収益の分配などで、確定申告において総合課税の適用を受けた配当所得に限られます。したがって、外国法人から受ける配当等は、配当控除の対象となりません。

つまり配当控除が受けられる配当金は日本株に対するものだけなのです。

 

海外ETFの分配金も対象外

米国の個別株ではなく、米国のETF(上場投資信託)に投資している方もいると思います。
具体的にはS&P500に連動するVOOやSPY等です。

またWealthNavi等のロボアドバイザーを通して海外ETFを保有する方もいるでしょう。

これらETFからは配当金に類似する分配金が支払われます。
この分配金は配当控除の対象になるのでしょうか?

残念ながら外国株式と同様の取扱いとなり配当控除の対象外になります

 

NISAなら配当控除は関係ない

これまで記載してきたことは、NISA以外で投資する場合です。
つまり15.315%という高い税率で源泉徴収された所得税を取り返す手段として配当控除があり、それが外国株には適用できないということでした。

しかしNISAで投資する場合は配当金が非課税で所得税と住民税は源泉徴収されません。
また、非課税であるため確定申告の必要がなく配当控除適用の可否が問題にならないのです。

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